2016年7月2日(土)、東洋大学にて、日本ダイレクトマーケティング学会主催による第15回全国研究発表大会が開催されました。 約90名の方にご参加いただき、盛会のうちに終えることができました。
午前の部は、二会場に分かれての研究発表を行いました。
第一会場では、中村学園大学 中川 宏道氏による「通信販売におけるロイヤルティ・プログラムの効果―研究プロジェクト報告―」、続いて上智大学 新井 範子氏による「カタログ通販およびECにおけるサービス満足への影響要因の解明―研究プロジェクト報告―」、最後に九州産業大学 五十嵐 正毅氏による「通信販売一般に対する今日日本の消費者の態度と信念」についての発表がありました。
第二会場では、(株)ブラックス 岩井 信也氏による「ダイレクトマーケティング人材育成カリキュラムの作成とその実施・運営方法の研究―研究プロジェクト報告―」、続いてアイダ産業(株) 相田 研一氏による「米国ネットビジネスと日本ネットビジネスにおける物販系商取引の商品と成約手数料の比較分析に関する研究」、最後に北海商科大学 橋元 理恵氏による「地域特産品のお土産のウェブ開設とお取り寄せ―観光庁「究極のお土産」を例として―」についての発表がありました。
午後は、講演「商人から見たオムニチャネル〜ドゥクラッセ起業から9年の歩み〜」と題し、(株)ドゥクラッセ代表取締役 林 恵子氏による講演がありました。林氏は、「近年、洋服にかけるお金の価値が変化したのは事実。しかし大切なのは人の心が動く瞬間でそれは変わらない。媒体によって届く価値は異なるが、求められるのは商品の品質はもちろん、人材を含む質、ブランド力である。私たちの考えるオムニチャネルとは新しい価値を作ること。もしかしたら、CMや広告と変わらないかもしれない。ただ、オペレーションの速さと複雑さ、トータルで動いた時のシナジーの強さ、独立で動いた時の意思決定は重要なポイント」などと語りました。
続いての講演では、「専門店ならではのコンテンツを活用して、オムニチャネルで顧客満足を高める。全体最適でECの役割が変わる〜カメラのキタムラ EC×店舗の成長事例〜」をテーマとして、(株)キタムラ執行役員 経営企画室オムニチャネル(人間力EC)推進担当 逸見 光次郎氏による講演がありました。逸見氏は、「自社の専門性とコンテンツを知ることが大切。ネットは販促の側面も強く、キタムラにおける顧客満足は店員の商品知識の豊富さ、サービスにあった。担当部署だけでなく、直接売上にならない販促も評価することでモチベーションが上がり、人材育成をしながらトータルで「人間力EC」を考えるべき。既存の店舗、システム、人材を最大限活かし、融合させ、声でのアプローチをしっかりする。このコンテンツマーケティングがオムニチャネルの本質と考える」とお話しされました。
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