フルフィルメントの未来を考える
〜技術革新の波と顧客体験の多様化にどう対応すべきか〜
<1階 講堂>2部構成 13:40〜14:40

【第1部】
13:40〜14:10頃を予定

ロジスティクス産業の今後の展開 〜デジタル&ロジスティクス〜
登壇者:ソフトバンクロボティクス(株) 顧問 兼 ロジスティクス事業本部長
松浦 学氏




講師略歴:

 ローソンにて商品開発、広告販促、CRMによるSCM改革などを率い、海外法人の経営再建など手掛ける。2014年ニトリHD役員就任。ECとロジスティクスを担当。ビジネスモデルを変え、日本初の技術を多数導入し改革。現在、製薬、カフェなどの会社改革や通信会社の新事業立ち上げに参画中。

講演内容:

 「デジタルトランスフォーメーション」「カスタマーエクスペリエンス」など過去よりブームとなる言葉が提示されてきた。そもそも企業存続は激変する世界の中で未来の顧客が最高の満足を得られるかが課題であり、変革は当たり前。先頃、「ソフトバンク物流参入へ」という記事が掲載されたが、最先端事例に学びながら、どうすれば自然に、無理なく、適応していけるのかを皆さんと共に学ぶ。



【第2部】
14:10〜14:40頃を予定

受注〜物流〜決済、アウトソーシング成功事例
―人的リソースをコア業務に集中!成功EC事例を公開―

登壇者: (株)スクロール360 常務取締役 ECフルサポート推進室長
高山 隆司氏

講師略歴:

 1981年スクロール入社後38年にわたり通販の実務を経験。2008年ネット通販企業をサポートするスクロール360設立に参画。以降、200社を超える通販企業の立ち上げやフルフィルメント受託を統括。著書に「ネット通販は『物流』が決め手」(ダイヤモンド社)がある。

講演内容:

 徹底的なアウトソーシング活用で成功しているEC企業を2例紹介する。
1)アマゾンの拡張、熾烈な競合状況の中で、売上10億円から70億円と6年間に7倍の拡大をしている企業の成功事例を紹介する。徹底的なアウトソーシング活用で、人的リソースを商品力強化と出店モール拡大に集中。
2)中国のBPO活用事例。2004年から中国のEC支援企業でバックヤードをアウトソーシング。現在はなんと主要商品の受注予測から商品発注業務まで中国成都で業務運用している。そこで生まれた人的リソースを自社ブランド開発とリアルイベント展開に活用。


ダイレクトマーケティングにおける受注、物流、決済の進化と課題
<1階 講堂>14:50〜16:10

内容:

 昨今の商品やサービスの提供を「顧客体験」と捉える考え方からすると、受注、物流、決済などフルフィルメントプロセスも顧客体験全体を大きく左右し、商品購入の意思決定にも影響を与えうる、と言えるのではないか。今回は、この顧客体験管理の側面から見たフルフィルメントという視点で、ダイレクトマーケティングにおける受注、物流、決済の進化と課題について経験豊富な登壇者の方々と議論する。




登壇者:(株)スクロール360 常務取締役 ECフルサポート推進室長
高山 隆司氏

オルビス(株) CRM・顧客満足推進部 部長
橋本 祥永氏

(株)QVCジャパン カスタマーサービス&エクスペリエンス 
カスタマーエクスペリエンス マネージャー
増川 俊哉氏

(株)イー・ロジット 代表取締役
角井 亮一氏

司会: 流通経済大学 流通情報学部 教授
矢野 裕児氏



講師略歴:

(株)スクロール360 常務取締役 ECフルサポート推進室長
高山 隆司氏

 1981年スクロール入社後38年にわたり通販の実務を経験。2008年ネット通販企業をサポートするスクロール360設立に参画。以降、200社を超える通販企業の立ち上げやフルフィルメント受託を統括。著書に「ネット通販は『物流』が決め手」(ダイヤモンド社)がある。

 

オルビス(株) CRM・顧客満足推進部 部長
橋本 祥永 氏

 1995年オルビス入社。入社以来、受注、債権を中心にフルフィルメントの実務とシステム構築の両面を経験し、様々な業務改善の実施や顧客満足向上に繋がる仕組みを構築。2019年1月より現任。フルフィルメントにおける実務面、システム面に精通した実績を買われ、2017年からは日本通信販売協会の代表としてクレジット取引セキュリティ対策協議会ワーキンググループメンバーに就任。非保持化案策定において中心的役割を果たす。

 

(株)QVCジャパン カスタマーサービス&エクスペリエンス
カスタマーエクスペリエンス マネージャー
増川 俊哉 氏

 携帯キャリア・IT業界を経て2015年にQVCジャパンに入社。現在は2015年より新設されたCustomer Experience ManagerとしてCRM/Logger/Speech to Text 等を活用したVOC分析を担当。

 

(株)イー・ロジット 代表取締役
角井 亮一 氏

 上智大学経済学部卒業後、渡米しゴールデンゲート大学マーケティング専攻でMBA取得。帰国後、船井総合研究所で小売業のコンサルティングを行った後、光輝物流で物流コンサルティング、物流アウトソーシングを実施。2000年2月にイー・ロジット設立、代表取締役就任。最新刊は「物流革命」(日本経済新聞社)、「すごい物流戦略」(PHP新書)など。著書は、日米中韓台越で29冊。


機能革新「フルフィルメント 2.0」
―マーケティング中核基盤機能としてのフルフィルメント―
発表者:
(株)サプライチェーン経営研究所 市川 隆一(*)
時間:
10:00〜10:40 <5階 503室>

 2010年第9回研究発表大会にて当方発表の「次世代型フルフィルメント機能への変革の重要性に関する一考察」において、フルフィルメント機能の変革として、従来の【オーダープロセス管理(後処理)型】から【経営一体連動型】である経営戦略に即した商品開発・生産とマーケティングに連動した循環型フルフィルメントへの変革の必要性を説いた。これを基に更に進化した目指すべきフルフィルメントのあり方を論じる。

顧客との絆をつくるリテンションサイクル
―再購買誘導とコミットメントの形成―

発表者:
(株)ADKマーケティング・ソリューションズ
岩永 洋平(*)
時間:
10:50〜11:30 <5階 503室>

 ダイレクトマーケティング事業の採算効率を高めて成長を促すためにはリテンション領域での施策開発がポイントになる。拡大していくサブスクリプションモデルにおいても持続的購買へと誘導するリテンション施策の重要性は高い。事業者によるアプローチと顧客側のリプライ行動の循環であるリテンションのサイクルにおける諸施策が、再購買とコミットメント形成にどのように影響するのか。ふるさと納税を事例として検証する。

SNS利用ユーザーのネットとリアルにおける行動範囲の関係性
発表者:
福岡大学 太宰 潮(*)
福岡大学 商学部商学科 重松 勇輝
時間:

11:40〜12:20 <5階 503室>

 現在スマートフォンの普及により、SNS等新たなコミュニケーションツールが頻繁に利用されるようになっている。特に利用されているのがTwitter, Facebook, Instagramといったツールであり、「インスタ映え」目的など、その利用は消費行動にも影響を与えている。しかし、各SNSを利用する消費者の行動特性のうち、行動範囲という視点で行われた研究は非常に少ない。本研究の目的は、首都圏におけるシングルソースデータを用いて、各SNSのヘビーユーザーの特徴として、現実世界での行動範囲(電車の利用路線や利用駅・利用チャネル)と、WEB上での行動範囲(WEBの閲覧数やアクセスサイト数)を明らかにすることである。具体的にはTwitterのヘビーユーザーはWEBにおける行動範囲が広く、且つ現実世界の行動範囲が狭いこと、FacebookやInstagramのヘビーユーザーは現実世界の行動範囲が広いことなどを実証し、各SNS利用が行動範囲と相関する様子を明らかにした。

 

通販会社のアマゾン的再生アプローチ―S社の事例研究―
発表者:
京都精華大学 和田 康彦(*)
時間:
10:00〜10:40 <5階 504室>

 同じ通販会社であるにもかかわらず、「アマゾン」はできて「通販会社」はなぜできないのか?アマゾンが出来るなら、通販会社もできるはずである。
 そういった意味で、本研究の目的は、アマゾン成功の背景にある@カスタマーファーストAデジタルシフトBプラットフォーム化CAI化、以上の4つのキーワードを、日本に通販会社の再生戦略の処方箋として仮説的に適応しようというところに狙いがある。伝統的通販会社の再生戦略をS社の事例を通じて展望したい。

未来を切り開くダイレクトマーケティング×デザイン経営のあり方
発表者:
国際ファッション専門職大学 大島 一豊(*)
時間:
10:50〜11:30 <5階 504室>

 2018年5月に経済産業省特許庁の産業競争力とデザインを考える研究会から「デザイン経営」宣言がなされました。その狙いは、ブランド力の向上+イノベーション力向上にあり、デザインを経営資源として価値を生み出すこととされています。近年、デザイン思考やコミュニケーション・デザイン等に代表されるようにものの「色」や「形」を超えて、システムやサービスなども含めて領域融合的にデザインするという考え方や方法のことでデザインという言葉の意味が変化してきています。そこで、未来を切り開く「デザイン経営」の本質は、どこにあるのか、デザイン・マネジメント体系に基づきダイレクトマーケティング事例を取り込みながら展望します。

未来を切り開くダイレクトマーケティングの展望:
Social Media×AIの可能性

発表者:
国際ファッション専門職大学 菅原 正博(*)
時間:
11:40〜12:20 <5階 504室>

 日本政府は、国家戦略の一環として、Society 5.0を打ち出しているが、その背景として、IoTとAIとのテクノロジーの役割を重視している。この流れは、ドイツの製造業のイノベーションを参考にしている。しかし、Society5.0は、消費者とのダイレクトなコンタクトポイントを重視してきた「ダイレクトマーケティング」のイノベーションを支える社会変化の大きな武器となっている。つまり、ダイレクトマーケティングでは、モノづくりの基盤を提供するサプライチェーンを束ねる「IoT」よりも、消費者の生活ツールとなっているスマホを束ねる「Social Media」とAIの連動を重視したい。要するにSociety5.0時代のダイレクトマーケティングのあり方をファッションビジネスにおける事例研究を通じて展望したい。

 

非計画購買が生起するメカニズムの解明
―ネットスーパーを対象として―
発表者:
(株)DNPコミュニケーションデザイン
木佐貫 裕子(*)
時間:
10:00〜10:40 <5階 505室>

 本研究はネットスーパーにおいて、非計画購買が生起するメカニズムを解明することを目的とする。本研究は消費者の「購買行動プロセス」に焦点を当てる。本研究では2つの調査を行った。1つ目は被験者の購買に関するデータを収集した。2つ目は被験者の購買行動プロセスに関するデータを収集した。調査の結果から、非計画購買が生起するメカニズムは消費者の頭の中でキーワードを連想することによって起こることが明らかとなった。

通信販売の商品マスターの現状と国際化に向けた課題
―商品マスターの現状調査と国際化動向―

発表者:
(一財)流通システム開発センター
市原 栄樹(*)
時間:
10:50〜11:30 <5階 505室>

 商取引において、商品マスター管理は企業内システムの重要な機能の一つである。わが国では、業界を超えたレベルで商品マスターを管理していない。本研究では、商品マスターの実態について、通信販売事業者を対象にアンケート調査した結果をまとめたものである。
 今後、通信販売事業者も国際化や、海外企業との連携があると思われる。国内の商品マスター共有事業であるJICFS/IFDBや、国際的商品マスター共有化、GDSN(Global Data Synchronization Network)も調査した。